白山

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1日目 8月17日(木): 乗用車にて夜出発

2日目 8月18日(金): 早朝 福井北IC経由 市ノ瀬−別当出合−南竜道分岐−南竜ヶ馬場キャンプ場 泊

3日目 8月19日(土): 南竜ヶ馬場キャンプ場−室堂−御前峰(白山頂上)−大汝峰−室堂−南竜ヶ馬場キャンプ場 泊

4日目 8月20日(日): 南竜ヶ馬場キャンプ場−別山−南竜ヶ馬場キャンプ場−別当出合−市ノ瀬キャンプ場 泊

5日目 8月21日(月): 朝 市ノ瀬出発−永平寺観光(門前のみ)−大阪に向けて帰路につく

平成18年8月17日(木)〜21日(月)

日程

夏の恒例行事である登山を今年は、白山国立公園の白山山系を目指した。

正面の高い山が白山頂上「御前峰」

8月17日の夜に出発した。今年は、自分の車で行くことになったので、神戸の友人と茨木の友人をそれぞれの場所でピックアップした。当初は、4人で行く予定であったが、1人が体調不良とのことで結局3人になった。8月18日の0時前に名神茨木から高速に乗った。途中1回休憩しただけで、北陸自動車道の福井北インターまで一気に走った。到着したのは、午前3時頃でインター側の駐車場で仮眠をとった。
夜が明けてきたころに市ノ瀬に向かって出発。6時半頃に市ノ瀬に到着。当初予定では、ここからは、季節運行の乗り合いバスで登山口まで行く予定であったが、通常は一般乗用車は通行止めなのであるが、この日は、解除されており、また下山の日も解除になっていたので、登山口まで車で行くことにした。登山口の手前にある駐車場に車を停めて服装など登山の準備を始めた。その後、朝食後いよいよ登山開始である。

登山開始
右写真の別当出合登山口から
の出発となる。この日の予定
は、南竜ヶ馬場キャンプ場まで
の道のりである。ほぼ登りばか
りである。登りは、ゆっくり登れ
ば体力的には殆ど問題ないと
思う。3人のパーティーである
が、最年長のY氏が、自分同様
膝に故障を抱えており、最初
から遅れていた。今日の目的
地までは、それほどの距離では
ないので、それぞれマイペース
で上がることにした。自分は、
リーダーに遅れることなく順調
に登っていくことが出来た。
今回の荷物は、非常に重くて
ゆうに10sか越えていたと思う
。何故そんなに重くなったかと言
うと、食料に重いものがあるので
ある。ソーメン、スパゲッティー、
米、ソーメンの汁、スパゲッティ
ー用のトマトなどの材料など結構
の重さになった。登りの勾配も
写真のように結構強く、かなりの
負担になってしまった。
途中何回か休憩をとりながら、
(別当出合覗、甚之助小屋など
で休憩)ゆっくり、ゆっくりのペー
スであった。今日の最終目的地
である。南竜ヶ馬場キャンプ場に
は、確か14時過ぎくらいに到着。
キャンプ場到着前に管理事務所
によりテント設置許可をもらった。
(そこで、ジュースを飲んだが、実
に美味しかった。それまでは、水
ばかりで、その水も美味しいので
あるが、その時飲んだジュースは
もっと美味しかった。ただ、登って
いる最中での甘いジュースは、
後口が残り、余計の喉が渇くので
向かない。)この日は、天気は悪
くはなかったのであるが、登りば
かりで展望の良いところを歩くこ
とはほとんどなかったので、天候
はあまり関係なかった。
キャンプ場に着いてから、すぐに
テントの設営にかかった。この日
は、金曜日なのでキャンプ場は
ほぼ貸し切り状態であった。
テントは、4人用である。3人寝る
のであるが、結構3人でも窮屈で
あった。当初の予定では、4人寝
るはずであったが、結局3人でち
ょうどいった感じであった。4人で
来る場合は、もう少し大きなテント
が必要であろう。
テント設営後、少し早かったが
夕食の支度をすることになった。
今日のメニューは、自分特製の
トマトソーススパゲッティーである
。自分も含めて他の2人も本格的
なスパゲッティーを山で食べるの
は初めてであり、興味津津であ
った。麺を茹でるのが、少し心配
であった。山の高度の関係で気圧
が低く、水が沸騰する温度が低い
ので、何分茹でればいいのか判
らなかった。麺の説明書に書いて
いる時間より1割方長く茹でた。
しかし、結局茹ですぎで、少し麺
がぶすぶすになりかけていた。
しかし、そんなにひどくはなく、十
分合格範囲内であった。後は、
ソース作り。これは何も難しくない
。ニンニクを炒めて、トマトの缶詰
を入れ、シーチキンを入れ、最後に
バジリコを入れるだけである。
もちろん、塩、胡椒で味付けをする
。炒める際のオイルは、もちろん
オリーブオイルである。ソースを作
る時の、オイルは特別なオリーブ
オイルは必要ないのであるが、茹
でた麺にオリーブオイルをまぶす
のであるが、その時のそれは、
絶対にエキストラバージンオイル
が良い。今回は、最も安いものしか
持ってきておらず、ケチった分だけ
味は落ちたようである。いずれにし
ろ、まあまあの出来映えで、皆も
お世辞半分かも知れないが、美味
しいと言ってくれた。自分も山で食
べるスパゲッティーもなかなかいけ
るなと思った。

白山頂上に登頂
次の日の朝から、今回のメイン目
的地である白山の頂上登頂に向
かった。昨日の夜から、雨と風が
きつくて、朝になっても強風は止ん
でいたものの小雨が降り続いてい
た。しばらく様子を見ていたが、雨
が止んだので、ガスがかかって何
も見えないが、とりあえず、頂上目
指して登ることにした。
ガスがかかっている時の登山ほど
つまらないものはない。ただ、黙々
と登のみである。ただ、高山植物
などは、ガスがかかっていても見る
ことは出来るので、その部分は、
せめてもの慰めである。
まず、室堂を目指した。ここは、大
きなロッジがあり、老若男女を含
めて多くの人が泊まっている。
ガスのかかる道をゆっくり、ゆっくり
と登っていった。室堂にいたるの
には何本か道があるが、今日は
何も見えないことだし、最も近いと
思われる登山道を登った。キャン
プ場を出発したのは、10時前で、
室堂に着いたのは、12時半頃で
あった。圧縮された食パン(?)と
コーヒーで簡単に昼食を摂った。
その後、目的地の白山頂上に向
かった。相変わらず天気は良くな
らずガスがかかっていた。特に険
しいところもなく簡単に右写真の
ように登頂出来た。周りは何も見
えなく感動も何もあったものでは
ない。ただ、頂上まで行ったという
ことだけ。運が悪かったと諦めなけ
れば仕方ないことである。どうして
も周りの景色を見たければ、山は
逃げていかないし、また来ればい
いだけのことである。
白山頂上までのコースは、周回コ
ースになっており、登ってきた時
とは別の道を下りて室堂まで戻る
のである。白山頂上御前峰を下り
て別のコースをとったが、途中に
大汝峰という連峰があり、そこに
登った。そこは、我々以外には誰
も人がおらじ、貸し切りであった。
そのころには、天気も良くなり見
晴らしもよくなっていた。
室堂に戻り、そこでしばらく休憩後
、南竜ヶ馬場のベースキャンプに
戻るべく下山を始めた。行きとは、
別の道で下りた。距離は長かった
が、見晴らしが非常に良いコース
であった。下りる途中から、我々の
テントがあるキャンプ場などがよく
見えた。天気は、相変わらず悪か
ったものの、朝に比べてかなり回
復していたので、歩くのには特に
支障はなかった。
この日の夕食は、ごく簡単にイン
スタントカレーにした。これは、ご
飯を炊いてカレーを温めるだけ。
最も簡単である。

別山頂上に登頂
この日は、非常に天気が良く最高
であった。絶好の登山日和という
ことである。最年長者の人が、やは
り膝の具合が悪く、我々とは同行
せずに、ベースキャンプ付近で散
策するということになり、この日の
別山登山は二人で行くことになっ
た。ここまでは、自分の膝の調子
は、悪くなく順調であったが、帰り
にいつもと同じような下りの苦しみ
を味わうとは思ってもいなかった。
別山は、白山より300メートルほど
低い山であるが、白山連峰の一角
である。ベースキャンプ付近からは
すぐ近くに見えたが、実際は、連
峰の4峰ほど越えなければならな
かった。峰伝いを歩いていくので
ある。もちろん、アップダウンがあ
る。まあ、それほで、しんどいとは
思わなかった。この日は、昨日に
比べて天国と地獄で写真のように
景色が素晴らしかった。

1日目 いざ出発。別当出合登山口にて。勇ましい格好を
しているが、下山する時の苦しみは、全く念頭にな
いようである。

1日目 こんなガタガタ(山であれば当然)の山道を重い荷
物を背負って登っていく。荷物の重さは、最近登山
した中では、最も重かったであろう。

1日目 別当覗 標高1750メートル
ここで一旦休憩

1日目 甚之助避難小屋の登山道案内板
1日目 甚之助避難小屋 標高1970メートル 1日目 南竜ヶ馬場キャンプ場到着 テント設営

1日目 夕食の特製トマトソースバジリコスパゲッティー
本格的スパゲッティーを山で食べるのは初めて
格別に美味しく重い荷物として持ってきた甲斐があった
1日目 美味しいスパゲッティーでボーノ・ボーノ

2日目 特製の圧縮食パン?  室堂にて 
2日目 室堂  白山頂上登頂口
2日目 いたるところに見られる雪渓 2日目 高天ヶ原  白山頂上まで500メートル
2日目 白山頂上 御前峰 標高2702メートル
周りはガスがかかって何も見えず
2日目 大汝峰頂上 貸し切りで他に誰もいない
3日目 白山をバックに 3日目  遠く彼方に木曽御嶽山が見える
3日目 別山頂上 標高2399メートル  3日目 同行のS氏と
3日目 山の冷たい水で冷やしたソーメン
山で食べるソーメンの美味いこと  同行のY氏と
4日目  帰途の途中で立ち寄った永平寺にて
遠く彼方には木曽御嶽山や北アル
プス連山が見えた。本当に雄大な景色である。また、空気も美味しい。風も爽やか。空の青さも素晴らしい。空の中の雲の爽快さという
か何と表現してよいか判らない。とにかく、山と空を含めたコントラストが素晴らしいのである。何と気持ちの良いことか。やっぱり、山は
いい。いつも登りながら、下りながら、何故こんなにしんどい思いをして山に登るのか。もう、山なんかには登らないと思う。しかし、この
ような景色を見せつけられると、山に来て良かったと思うのである。不思議である。肉体的には、しんどいのであるが、精神的には素晴
らしい一瞬を味わうことが出来る。こういった感想は、山に登った人しか判らないのではないかと思う。
そんな素晴らしい快晴の山の景色を味わった後、ひとまずベースキャンプに戻ることになった。途中で昼食を摂るつもりであったが、
相棒が疲れからか食欲がないようなので、ベースキャンプに戻ってから食べることにした。(相棒は、ベースキャンプに戻って、しばらく
休んだら回復したみたい。)昼食が済んだら、これで山での予定は総て終了である。後は、帰るだけである。テントをたたみ、荷物を
パッキングし、いよいよ下山である。この時は、いつもの膝痛による苦しみがあるとは思っていなかった。(去年も苦しんだが、今年は、
去年に比べて6sくらい体重を減らしたので、その分膝に負担が軽くなると思っていた。しかし、その分、今回は荷物が重かったので
ある。)途中までは、特に膝への負担は感じなかったが、3分の1くらい下りたところから、苦しみが始まった。マイペースでゆっくり、
ゆっくり下りればいいのであるが、どうも他人のペースに狂わされてしまうのである。若い人はもとより、老人にまでどんどん追い越さ
れてゆくのである。だんだん自分自身に腹が立ってきて「クソッ」と思うのであるが、膝が言うことをきかない。またもや、いつも思うこと
「もうこれで登山はやめや。二度と登るかい。」である。本当に苛立たしい気持ちになってくる。しかし、焦っても問題は解決しない。
いずれにしろ、自分の力で下りるしかないのである。膝は、痛いと言うことではないのであるが、要するにエンジンブレーキが効かない
という状態である。下手をすると尻が地面についてしまう。筋力の問題ではなく関節の問題であると思う。年ととって膝関節の潤滑剤
が完全に減っているのだと思う。どうしようもない。日頃スクワットなどで筋トレしても無理なような気がする。今後ともまた山に登ると
思うが、同じ苦しみを味わうことになるであろう。膝痛とうまく付き合わなければ仕方のないことであろう。自分自身に腹を立てて、
ぶつぶつボヤキながら、どうにかこうにか下まで下りてくることが出来た。やれやれである。これで今回登山の苦しみは終わりで、
いつもパターンで最後の楽しみが待っている。
毎回、山から下りてきた時は、近くの温泉に入るのである。この温泉がまた素晴らしい。足腰など体全体が疲れており、その状態で
温泉に使った時のあの爽快感。何とも表現出来ない。非常に気持ちが良いのである。格別の気持ちよさである。山に登るのは、も
ちろん先程書いた山の素晴らしい景色を見ることもあるのであるが、下りてきた後の温泉も楽しみだからである。少し精神論で道が
横にそれるが、楽しみとか気持ちよさとかいうのは、その前に苦しみがあるからこそ、それが倍加すると言うことである。只単に、
温泉だけ入るのは気持ちが良いが、体全体が疲れた時の方が気持ちよいし、自分の足でしか行けない山の絶景場所を見ることは、
車などで簡単に行ける場所を見るのでは全く感動が違うのである。だから、遊んでばかりでは駄目である。苦しい、しんどいことも
しなければならないのである。いつも自分は、自分自身にそういうことを言い聞かせながら生きているつもりであるが、最近は苦しい
ことにチャレンジするのを忘れているような気がする。頑張らなければと思う。
今回は、市ノ瀬の近くの町営温泉に行った。このあたりは、本当に何もなく温泉はすぐに見つかり、素晴らしい温泉を堪能したのであ
るが、夜に飲むビールを買うのに一苦労した。ビールが打っている自動販売機はないし、酒屋はあっても閉まっているし、コンビニは
まったく見あたらないし、全く何もない街である。車でかなりの距離を走ったが見つからなかった。仕方ないので、最後の手段として
温泉ホテルがあったので、そこに頼みホテル内の自動販売機でやっと念願のビールを手に入れることが出来た。ビールを探すのに
こんなに苦労したことはない。ましてや町中なのにである。ここは、いかに田舎であるかと言うことである。、
夜食事は、市ノ瀬の町営キャンプ場にテントを張り、そこでソーメンを食べた。山の冷たい水で洗ったソーメンは、また格別なものが
ある。ソーメンは、水があるところでないと食べることが出来ない。以前に何も知らないものだから、山の上でソーメンを茹でるまでは
よかったのであるが、水がないので洗うことが出来ず、とうとう食べることが出来なかった経験がある。冷やしソーメンは、簡単である。
ソーメンを茹でて洗ったら、それで終わり。後は、チューブの生姜と市販のめんつゆがあればよい。結構美味しかった。

帰途
朝5時頃に起きた。そしてテントをたたんで帰途についたが7時頃。朝食は、途中の喫茶店でも入って食べようかということになったが、
またまた、ここは田舎と言うことになった。走れど走れど、喫茶店、食堂などないのである。ましてや、朝早いから余計である。かなり
走って大きな道路に出たが、そこの道路沿いにもないし、あっても閉まっているのである。こんなこと初めてである。仕方ない。色々
考えているうちに、帰る途中で永平寺があり、そこまでいけば食堂などがあるだろうということで行くことにした。しかしである。永平寺
に行くまでに、永平寺のそばなどを提供しているドライブインなどが何軒があったが、全部閉まっていた。全く何というところであろう?
とうとう、永平寺前まで行った。ここは、旅館や土産物屋ながあり、そこが併営している食堂でやっと朝食にありつくことが出来た。
朝食後、永平寺の中には入らなかったが、前まで行きその界隈を散策した。(土産を購入)
永平寺を後にして、福井北インターチェンジから高速に入った。北陸自動車道は、昼間でも非常に空いており快適に走ることが出来た。
途中給油の為にサービスエリアに入った。満タン法計算すると何とリッターあたり14qも走っていた。高速を主体に走ったので、非常に
低燃費であった。(通常は、リッターあたり10qほどである。2000CC車)
昼食でもう一度サービスエリアに入り、昼食をすると共に精算を行った。これで、後はそれぞれの家まで帰ることだけになった。
それぞれの家まで送っていき、自分が自宅に着いたのは17時くらいであった。
いつもの膝痛には悩まされたが、何事もなく無事帰って来れて何よりで自分の人生の1頁を飾る白山登山であった。